第5章 点差
[はっ!なんだぁ?そんなとこ誰も…]
[…!?(コイツ、いつの間にそんな所に…)]
「いいえ、反撃…開始だ!!」
そう言いながら黒子は加速するパスで黄瀬に向かってボールを回し、「ナイスパス黒子っち!!」と受け取った黄瀬の目の前にはナッシュがいた
だが黄瀬の後ろには青峰、その後ろにはJabberwockの7番が[今度は逃がすかよ!]と走っていた
[(それよりシルバーは…)]
[…チッ(こういう時戻りが遅ぇのがあのバカの悪いクセだ)]
2対2に見える状況で黄瀬は左にいる青峰へ目線を配り相手の気を空してから、右後ろに隠れていた火神へパスを出した
「いいや…3人だよ!!ナイスパスだぜ!!うおおおらあ!!」と火神は黄瀬からのパスを受け、ダンクを決めるた
「うああ決まった!ダンクと言えばやっぱコイツだ!!火神ー!!」
「よぉしいいぞ!!」
「黄瀬PGもいけるな!!みんな息ぴったりだ!!」
観客と共に盛り上がっているベンチと同じように、コート内でもある意味盛り上がっていた
「黄瀬テメェなんでパスあいつなんだよ!!」
「青峰っちマークついてたじゃないっスか!!」
「オレが決めちゃワリーのかよ!!」
「…たぶん!!合ってるはず!」
息が合っていると思ったが3人のやりとりを見て、若松と高尾は確信をとれずに多分という言葉をつけた
そんな彼らの様子を黒子は懐かしそうに笑っており、苗字はケラケラと笑っていた
しかしJabberwockの雰囲気は険悪そうだった
[おいシルバー、ショックなのはわかるがディフェンス戻れよ。お前なら間に合ったんじゃねぇのか?]
[…あ”あ”?]
[…っ]
[いいからとっととボールよこせやブッつぶしてやる…!!]
シルバーの様子にはチームメイトさえ目を見開ており、試合再開のスローインでボールはいきなりシルバーに回された
しかし彼には紫原と火神がダブルチームがついており、紫原は火神とやらなきゃいけない事に不満があるのか、ため息を吐いた