第11章 🍏Story10🍏 本当の気持ち
「俺はアンタに、『もし俺と同じ立場だったら』と言いました。
それで先生は『自分のまっすぐな気持ちを伝えろ』と答えました。」
「っ......」
「だから北山先生も、自分のまっすぐな気持ちを伝えればいいじゃないですか。」
「っそれは......」
「やっぱり先生は、百合のことが好きなんだろ?
だったら......
アンタも自分の本当の気持ちを伝えろよ。」
「っ......」
「先生が、自分で生徒に言ったこと実行できないんじゃ......
意味ないじゃん?(微笑)」
「っ......!」
「だから、北山先生も自分が後悔しない道を選んでください。」
「っ高地......」
先生である俺が、まさか生徒の高地に説教されるとはな......(苦笑)
「俺からの助言はこれくらいっす(笑)
じゃあ先生、百合とちゃんとケリをつけてくださいね?」
「っ......あぁ(微笑)」
「じゃあ俺は部活に行きますね。」
「ありがとな、高地......(微笑)」
「......(微笑)」
優吾が微笑み、早歩きで部活に戻っていった。
「俺の本当の気持ち......それは、」
俺は琴吹のことが好き......。
だから俺は......
「俺の気持ちを、琴吹に伝える。」
たとえ琴吹が誰を見ていようと、琴吹が好きなことに変りはなかった。
だから、振られてもいい......
俺の気持ちを、琴吹に伝えたい。
何も、恐れる必要はないんだ......