第11章 🍏Story１０🍏　　本当の気持ち

宏光side


琴吹のことに関して職員室に来たわけだけど、



「えっと、実はですね......(苦笑)」



「どうしたんですか？」



「実は昼休み......俺が無理やり連れて行きました(苦笑)」



「「......はぁ？」」



正直あまりいい空気とは言えなかった。



藤ヶ谷先生も横尾先生も呆れ声だった。



でもふたりの反応は教師として正解だ......。



「すいません......琴吹、凄い悩んでた顔してたからつい、
連れて行ったんですよ......」



「っ何でわざわざそんなこと......悩み事を聞くなら、
放課後でもいいはずですよね？」



横尾先生、だいぶ呆れてるな......



でもやっぱり琴吹を放ってはおけなかった......。



「すいません横尾先生......でもやっぱりほっとけなくて(苦笑)
心から、反省します......」



横尾先生が呆れてる中、



藤ヶ谷先生はずっと黙っていて少し怖いなって思ってしまった。



恐らく呆れてるんだろうな......。



きっと、横尾先生以上に呆れてると思う......。



「......。」



「藤ヶ谷先生も......すいませんでした。
自分の生徒に泥を塗るような事しちゃって......」



「......。」



「っやっぱり、怒りますよね......」



「っいえ、お気になさらず......ちゃんと断らなかった、
琴吹にも責任はあります......。」



そう言ってはいるけど、本心じゃ......



「っ琴吹は何も悪くないんです！俺が......っ俺が無理やり連れて行ったんです！」



「そうですか......」



やばい、かなり呆れられている......



「っだから、琴吹をあまり責めないでください......」



琴吹は何も悪くねぇんだ......



嫌がる琴吹を、無理やり引っ張っていったんだから......


















「......最近、やけに琴吹をご贔屓にしているようですね。」



「ぇ......」