第10章 🍏Story9🍏 それぞれの思い
__翌日
「じゃあ行ってきまーす!」
「いってらっしゃい。」
薫に見送られ百合はいつもと同じ時間帯に家を出た。
「優吾に、はっきり言わないとな......」
百合が歩いていると唐突に後ろから声が聞こえてきた。
「おっはよぉ百合っち!」
「......あ、おはよう大ちゃん。」
「おはよう!なんか今日の百合っち、あんまり冴えてなくない?」
「そう?気のせいだよ気のせい(苦笑)」
「そっかなぁ?」
大貴は疑いの眼差しを百合に送った。
「だいちゃんの気のせいだってば!......あ、前に涼ちゃんとちぃがいるよ!」
「ホントだ!おーい!山田ー、ちねーん!」
大貴が後ろから叫ぶとふたりは同時に後ろを向いた。
「あ、おはよう二人共!偶然だな。」
「偶然偶然(笑)
そんなことより山田、お前朝練とか大丈夫なのか?」
「......俺今日寝坊した(汗)」
「何でだよ(笑)」
「涼介ね、昨日優吾にしごかれたんだって(笑)」
「っば!知念、余計なこと言うなよ!」
「だって事実じゃん(笑)」
「ちぃ~ねぇん?(怒)」
「二人共いい加減にしなよ(笑)」
「「だって百合!コイツが!」」
「はいはい(笑)」
百合は涼介達と話したことによって気が楽になったような気がした。