第9章 🍏Story8🍏 告白
宏光side
__百合がまだ面談をしている頃...
「もし北山先生が同じ立場だったら......どうしますか?」
「っ......同じ、立場?」
(俺が、同じ立場だったら......?)
「はい......」
「っそんなこと、急に言われたって......」
「......。」
高地はじっと俺のことを見てきた。
同じ立場だったらどうするなんていきなり聞かれても......
わかんねぇよ......。
俺が高地の立場だったらどうすんだろ......?
「......はは、やっぱり...わかんないっすよね......」
優吾は苦笑いをしつつ、少し悲しそうな表所を見せた。
「ぇっと高地......」
「いきなり変な質問してすいません(苦笑)
自分で考えろってことですね......ありがとうございます、
気が楽になりましたよ。じゃ、俺はこれで失礼します。」
優吾は席を立ち、その場を後にしようとした。
「っちょっと待てよ!」
「......?」
やっぱり、困ってる生徒はほっとけねぇよ......
高地が琴吹を好きとかだなんて関係ない......ちゃんと、
ちゃんと生徒と向き合わねぇと......!
「これはあくまで俺の意見だ......」
「......。」
優吾は向けていた背中を戻し身体を宏光に向けた。
「ここは男だ!やっぱり......っ、
思いっきり、告白してみたらどうだ?」
俺、何言ってんだろ......
ライバルに手助けをするようなことしてるし......でも、
結局琴吹と俺は、
生徒と教師だ......。
琴吹の幸せを考えるなら、
俺が身を引いたほうがいいんだ......。