第7章 🍏Story6🍏 全てを打ち明けて
宏光side
鍵を開けようと保健室に以降とした時偶然、
琴吹が靴を履き替えるところで鉢合わせた。
その時の琴吹は、どことなく悲しくて辛そうな表情だった......
だから放っておけず、ちょっと無理矢理に琴吹の腕を引っ張って保健室に入った。
「......言えるところまででいいから、何か話してみ?
少しは気が楽になるぞ?」
「っ...ぁの......」
琴吹を少しでも楽にするため、何でいいから話すよう琴吹に言った。
「うん......」
「っ昨日の、夜......」
「うん......」
そう、ゆっくりでいいから......
「実は、ぁの...その...えっと......」
「......一気に話そうとすんな、少しずつでいいから......」
少しずつでいいから、
全部俺に打ち明けて......?
俺が、琴吹の支えになるから......
「っ...すいません......」
「別にそれくらいのことで謝るなって(笑)
......家族と、喧嘩しちゃった?」
「......喧嘩では、ありません......」
またゆっくりと話し始める琴吹、
喧嘩ではないらしいがやはり家族と何かあったらしい......
「ぁの......実は昨日の夜、兄に......」
「...どうした?琴吹......」
まさか琴吹から、
あんな言葉が出るなんて俺はまだ、
知る由もなかった......