第7章 🍏Story6🍏 全てを打ち明けて
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翌朝...
あの後のことは、よく覚えていない......
私が目を覚ました時兄は床に寝そべっていて私はソファーの上にいた。
「......っ!」
起き上がると腰に痛みが走った。
「っ夢じゃ、なかったんだ......」
(私お兄ちゃんに奪われちゃったんだ......
私の、"初めて"......)
「......っ!」
(朝ってことはお父さん達!)
百合はかけてあった毛布を振り払い辺りを見渡した。
「......"ホッ"」
(お父さんとお母さん、徹夜で家に帰ってこなかったのか......)
この日ばかりは両親が昨日帰ってこなくてよかったと思う百合だった。
自分の身体をよく見てみると制服がきちっと着せられていた。
「......お兄ちゃん、一応服は着せておいてくれたんだ......」
昨日脱がされていた制服は何故か来ていた。
酔いが覚めた薫が着せたんだろう......。
っこれからどうしよう......これから、
お兄ちゃんとはどう接していけばいいんだろう......。
「......。」
百合はスマホの時計に目をやる。
「もう少しで7時になるの、か......今日はコンビニで買っていこう......」
薫と気まずくなってしまった百合は普段より早く学校へ行くことにした。
鞄に荷物をまとめた百合は家を出る。
「はぁ......今後お兄ちゃんとはどうなっちゃうんだろう......」
『......辛くなったらいつでもここに来いよ。
愚痴でもなんでも......琴吹の話聞いてやるから......』
「......北、山先生......」
百合は自然と宏光の名前を呟いていた。
「......百合?」