第5章 🍏Story4🍏 狂うほど、愛しくて...
百合が出て行って数分、
宏光はまだ部活中であるサッカー部の方へ視線を向けていた。
「......最近サッカーやってねぇよなぁ」
独りごとのように呟き、サッカーを楽しそうにしている生徒達を見ている。
そして宏光はある生徒の方を見ていた。
「よし高地!PKで勝負だ!」
「涼介、まだ部活中だぜ?(笑)」
「いいじゃんいいじゃん!今日俺生徒会の集まりでほとんどできなかっただよ!」
「えぇ?(笑)」
「......。」
(高地って......琴吹の事、どう思ってんだろ......
やっぱり好きだったりすんなかな......
幼馴染を好きになる話なんてよくあるし......)
しばらく眺めていると......
「......っ!」
宏光にはある光景が目に入ってきた......。
「優吾、涼ちゃん!
まだ部活やってたんだ!」
「「百合っ!」」
「琴吹......」
「そういう百合こそどうしたの?
北山先生に資料渡してすぐ帰ったんじゃなかったの?」
「うん!そのはずだったんだけど、北山先生とお話してたの!
北山先生って凄く話しやすいよ?今度涼ちゃんも行ってみなよ!」
「......ずっと話してたのか?」
「うん!」
「ふぅん......」
「おっどうした高地、お前嫉妬?(笑)」
「バーカ!ちげぇし......誰が嫉妬するかよ(笑)」
「......。」
宏光の目には2人と仲良く話をしている百合の姿が映っていた......。