白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第22章 ★火神の師匠★
腕に抱いてるぐらいなら良いだろうという事で、零蘭が切ってきたフルーツをつまみながらほっといているが、約1名どす黒いオーラを放つ者も。
『成る程、それで日本に来たんですね』
アレックス『あぁ、でも日本に来て良かったよ。こーんなに可愛いレイラに会えたんだからな♪』
スリスリと頬擦りされ、零蘭は困り顔になりながらもされるがままに身を委ねる
『(お母様に抱き締められた時も、こんな感じだったかな?)』
アレックス『ん?レイラ、手首どうした?赤くなってるぞ?』
その瞬間ドクッと心臓が鳴り、息を飲んだ二人をアレックスは見逃さなかった。
『え...っと、ここ来るまでに持ってた買い物袋ですかね。ポケットに手突っ込んできたので....』
少し歯切れの悪さに確信を持っていたが、自分以外の周りが特に分かっていなかったのを見ると、『そうか。痛くないのか?』と聞く。
『はい、大丈夫ですよ。それより、明日はアレックスさんも試合見に行くんですよね?』
アレックス『おう、道案内頼んだタイガ!』
火神『分かったよ』
日向『んじゃ、今日は解散な。明日遅れんじゃねぇぞ』
日向の一言で、各々散開していく。零蘭も電車に乗るため駅へと向かおうとしていた。
アレックス『レイラ。ちょっといいか?』
『??はい、構いませんが』
突然の呼び止めに首をかしげながらも、背を向けて歩きだすアレックスの後を追いかけた。そして、それを見た一人も後をつける
『どうしました?』
アレックス『あ~、さっきは誤魔化したみたいだけど、本当は違うんだろその手首の跡』
『!?!?』
バレているとは思わず、目を見開いた。同時に返す言葉を見つけようと頭を回転させるが、眼鏡の奥に光る確信に満ちた瞳に、もう誤魔化せないと判断できた。
『そうですね....違います』
アレックス『誰かにやられたのか?』
『....はい。でも、それは私が悪いんです』
アレックス『レイラお前、タイガとタツヤとどういう関係だ?』
『......』