白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第2章 ★逃避行の先の出会い★
3月下旬...
ようやく暖かさが感じられるようになったこの季節
街中のストリートバスケコートのゴールを強く叩きつける音が響き渡った
『はあっ!!』
ダンクを決めたのは大柄で屈強な男
ではなく、細い体に決してダンクできるような身長には見えない、白と橙の美しい髪を携えた少女だった
その少女はぶら下がっていたリングから手を離すと軽々と着地した
※ここからは全部英語で会話してます
?『ヘイ、レイラ!!相変わらずすげぇーな!』
彼女のプレイを見た同じゼッケンを着た色黒の大男がハイタッチをする
『ありがと!!でもまだまだこれからよ!!』
?『次も頼むぜ!!』
彼女がしているのはストリートバスケのミニゲーム
彼女、白崎零蘭は男だらけのチームの紅一点の存在
だが実力は彼等を余裕でしのぐほどであった
そしてその後圧倒的点差で彼女達のチームが勝利した
?『まーたレイラ達の勝ちかよ』
『フフッ、実力よ♪』
嬉しそうに笑う零蘭に周りの男たちは、その愛らしさに彼女の嫌みっぽい言葉にも笑って返した
?『レイラ!!』
突然コートの入り口から名前を呼ばれると、一人の青年が立っていた
?『おいおい、もう王子様の到着かよ(笑)』
?『行ってこいよお姫様』
『うん♪じゃあまたね皆♪』
零蘭は手を振りコートを出ていった
『お待たせ辰也♪』
辰也と呼ばれた青年、氷室辰也は端正な顔でフッと笑うと零蘭の前で膝まづき手をとる
瞬間彼女の滑らかな感触が伝わる手にうっとりしながら手の甲に口づける
氷室『お迎えに上がりましたよ、姫君』
元々綺麗な顔立ちの氷室が更に溜め息の出るような甘い表情で見上げれば威力は抜群
『っ///もうっ、辰也///』
零蘭は真っ赤になった顔を隠すように視線をそらす
氷室『すまないね、レイラが可愛すぎてつい、ね...』
苦笑しながら立ち上がると零蘭の頬に手を添え優しくキスをする
(そこ、イチャついてねぇで早く行けよ!)
(分かってるよ!)
(よし、行こうか)
(うん♪)