第2章 言えない理由
「泣かないでよ〜、あ、オイラが釣ってきた魚食べれば元気でるかな」
「でる、わけない…」
バカバカバカ
私、一体何変な事聞いたのよ
“大好きって言ってよ”
“愛してるって言って”
さっきまでの自分がバカに思える
「大野くん、ごめん。私…」
「何で謝るの。だけど、がそんな事思ってるなんて知らなかったオイラも悪いよ…ごめん。」
そう言って頭を下げる
「だけど、いつか“愛してる”や“大好き”って言われる時は覚悟しといてね?」
ニヤッと笑う彼。
「へ?」
言う時?
大好きって?
愛してるって?
「…な!ななななな」
「すぐ顔赤くして〜、だからオイラは……何でもない」
「な、何!?」
何を言おうとしたのよ、大野さん
「ささ、オイラが釣ってきた魚、食べよう?」
そう言ってキッチンに向かう大野くん
「お、教えてよ…」