第1章 距離。
「じ、自力で大野くんから離れるし」
「ふふ、はオイラから離れる事なんて出来ないから」
私は思いきり手を横にふった
だけど、大野くんの綺麗な手は離れない
むしろ、もっと私の手にくっついてくる
「うう……」
「オイラが離すわけないじゃん、こんなに可愛い子」
何気、恥ずかしい事言いましたよ、大野さん
顔が熱くなってくる
「大野くん……」
愛しくてたまらない名前を呼んだ
「なんですか?め、が、み、さん」
女神……
女神なんて言葉、私にはもったいないよ
「女神を自由にさせて下さい」
「不自由な女神にしちゃいます」
私の手を掴む力は更に強くなった