第5章 ラリマーの調和
ミモザとネスティの言葉の応酬を、マグナは冷や汗をかきながら見守るしかない。
数分続いたやりとりは、ミモザの不敵な笑顔で幕を閉じた。
「そんなに言うんだったら…良いわよぉ?あ・た・し・た・ち・だ・けで行ってくるから!!」
「ぐ…っ」
あのネスティが言い負かされた。
「…なんて女だよ」
「ヒヒヒッ!どこの世界でもオンナは恐いねぇ」
リューグは呆れ、バルレルは面白そうに笑う。傍観しているだけの仲間たちも、内心彼らと同意見だった。
「まっ、たまには良いんじゃねーか?そうだろネスティ?」
ムードメーカーのフォルテは、未だ論争を続ける気のネスティをミモザから引き離し肩を組んだ。
「僕は賛成したわけじゃ…」
「なぁネスティ、今日だけはあいつらに付き合おうや」