第1章 月が綺麗な夜
初めて、あんなに赤い月を見た
とっても大きな月を……
月は心を落ち着かせてくれるから好き
そう言えば、明日はここの村でのお祭りだ
『ムーン祭り……』
年に1度の月をお祝いするお祭りだ
この祭りはイルミネーションとか
美味しい料理も出されるから好き
まあ、私は1回も外に出たこと無いんだけどね
お母さんとかが「外は危険がいっぱいなのよ……だから絶対ダメ!」と言った
私は外で遊んでる子を見ると羨ましくなった
こっそりと裏口から抜けようとした時に
怒鳴り声が聞こえた
「ふざけないでよ!何が巫女ですって!?」
「いやいや、順番なんですって!そして今年は貴方達の娘さんがする番なんです!」
「あんなのただの生け贄じゃないか!」
「いやーそれがこの村の掟なので……」
「絶対にさせるもんか!」
隙間から除くとそこには
お母さんとお父さんとムーン祭りの村長さんが話していた
内容はムーン祭りの巫女について……か
確かにムーン祭りの巫女をやったものは姿を消し
皆、居なくなった
その正体を確かめたい……
その瞬間、後ろから手を掴まれた
『キャー!』
とっさに悲鳴を上げた
「 エリーナ !?」
お母さん達がこっちに来た
私を掴んでる人は村長さんの仲間だった
「貴方……何してるんですか!?娘を放して下さい!」
「しかし、そんなもの無理に決まってる」
そう言われて連れ去られた
「 エリーナ !? エリーナ !」
『お母さん!お父さん!』
「 エリーナ !?お前! エリーナ を返せ」
「ハッハッハッハッ、それは出来ぬお願いだ」
そう言って去っていった
「うぁぁ…… エリーナ が…… エリーナ が」
「大丈夫さ……すぐに訴えてやる」
そう言って俺達は警察に向かった