たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第5章 「白雪姫より口笛吹いて働こう」初演奏と遡の始動
「えー アンコールありがとうございます。それでは最後に「ふるさと」を演奏させていただきます。今日はお招きいただき、本当にありがとうございました。」
城護先生は挨拶が終わると、観客に向かって一礼する。そして小さな拍手を背に指揮台へと上がった。
「いきますよ、いきますよ」全体を見回し、アイコンタクトをとると、ゆっくりとしたテンポで指揮棒が振られ、アンコール曲である「ふるさと」が始まった。
指揮と同じタイミングで重厚な前奏が始まる。そして歌の部分に入るとシロフォン担当のにっかり以外全員が立ち上がる。
シロフォンの澄んだ音色と共に刀達の合唱が始まる。ちなみにパート分けは「Fight」と同じである。
昔から日本にあったと思われがちなこの曲だが、実は大正時代に作曲された曲であった。なので刀達の大半が歌詞すら知らず教えるのが大変であった。