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【ハイキュー】その日まで(poco a poco3)

第8章 素直、ときどき


ところが、授業中はおろか、部活の時間になっても二人の喧嘩は続いているらしく、
授業が終わると同時に立花が澤村の席にやってきた。

「別にこうちゃんは私のことなんて気にしてないと思うけど、
もし万が一私のこと探してたら、今日は風邪気味だから先に帰ったって言っといて。
私もこうちゃんのことなんて全然どうでもいいけど。
一応澤村君にはお知らせしとこうと思って。」

と、非常にめんどくさい言付けを押し付けられた。

(おいおい、俺を巻き込むなよ……。)

ストレスを感じながら、チラリと窓側の席の菅原に視線を移すと、思い切り目があった。

(うわあ、見てる見てるスガの奴すげえ気にしてる……。)

澤村は気まずさに負けて目を逸らすと、鞄を持って立ち上がった。

案の定、菅原がすぐに追いかけてくる。

「大地、あいつなんか言ってた?」

「あー、今日は先帰るって。体調悪いらしい。」

「え。そうなの。」

菅原が少し気にするそぶりを見せたので、澤村はすかさず言葉を繋ぐ。

「心配なら自分で様子見に行けよ。近所だろ。」

「心配なんかしてない。知らないよあんな奴。」

ぷいっとそっぽを向く彼に澤村はこどもか、と突っ込みを入れる。

「金曜までは普通だったじゃん。土日に何かあったのか。」

「……あいつが悪い。」

「50文字以内で説明しなさい。」

「現文かよ!」

部室へ足を運びながら、菅原は話し始めた。
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