【ハイキュー】その日まで(poco a poco3)
第7章 アザレア
菅原は、自分の席で弁当を広げている立花に寄って行った。
「具合悪かったら早退するか?」
前の席の椅子に腰かけて顔を覗き込む。
「平気……。ていうか、家帰っても一人だから、その方が色々思い出しちゃってやばい。」
「そっか。」
「あ、でもだいぶ良くなってきたよ。だから大丈夫。」
そう言って笑顔を作って、卵焼きを口に運んだ。
ちまちまと弁当を食べてはいるが、ほとんど水筒の飲み物で流し込んでいるようだった。
(あー、結構やばそうじゃん……。)
菅原はしばらく考えてから、口を開いた。
「みー、明日ひま?」
「明日は予備校で模試。」
「うん、じゃあその後でいいからさ、ちょっと息抜きに行かない?」
立花の頷いたその表情が少し明るくなったので、菅原はほっとした。