第9章 天使の手配書
最初の頃にイリスを見つけた海賊達は、舟が小さく財宝が期待出来そうにないので、女である自分に色めき立っていたが…
それが最近あらわれる海賊達は、すごく遠くからでも追いかけて来るし、諦めて応戦しようと近づくと、ざわざわと異様に興奮して、捕まえろとか、生け捕りとか言っていた
「いつまでそんな顔してる気?ブサイクのまま顔固まっちゃうわよ!?」
グレイスの言葉にハッとし、顔に手をあて揉みほぐしながら
「グレイスも私を捕まえるの?」
聞いたとたんにデコピンをくらう…
「やあね~そんな事する小者達と一緒にしないでぇ~」
大丈夫よ!!って顔してるけど…
グレイス…貴方かなり力が強いんだから加減してよ……
赤くなった額を擦りながら涙目で見つめた