第8章 東の海(イースト・ブルー)
空は良く晴れていた…海も穏やかだった…
航海日和のその日、
イリスの心は曇っていた
理由は、目の前にある海賊船…
そのクルー達は、先ほどまでイリスの舟を襲おうとしていたのだ
小さな舟に、見目麗しい若い女が1人で乗っている……
海賊としては、襲わずにはいられなかったのだろう
しかし相手が悪かった…
舟に乗っていたのは、東の海(イースト・ブルー)でおそらく一番強い女の子…
「はぁ~、これで何回目?」
いい加減にしてよ……
イリスは島を出てから、毎日の様に海賊に襲われていた
もちろん全て返り討ちにしている
自分の身を守る為、仕方のない行為だけど毎日続くと、さすがにイヤな気分だ…