• テキストサイズ

いつかの夢の続き

第5章 Episodes櫻井:優しさの裏と表





寮に入る。


リビングに行くと、
サクライってやつがおった


俺を見るなり目をキョロキョロさせた



「お前だけなん」

そう聞くと


「雅紀はまだ学校。
亮も学校で課題してる
あとは帰って来ないと思う」

「ふーん」




こんなに広くて綺麗な所に

住んでるっていうのに、
あいつら帰ってこうへんのか



帰らない、というよりは、

帰れないと言った方が正しいんやろうけど




「んで?お前どうケジメつけんねん」


「け、じめ…?」

「自分の周りの女を対処しきらんのやろ」



「対処って…」

「ちゃうんかい」



サクライは困ったように
下を向いた。


ぐっ、と拳に力を込めて。



「できるよ…」


「出来てへんからゆーてんねん!!!
その結果がアレやろが!!!
ふざけんのも大概にせえよ?!
関係のない他人が傷ついてて
出来てるってアホかそん頭は!!!」



ぐいっ、

胸ぐらを激しくつかむ。



何も答えないこいつは、
きっと僕の言葉に納得しとる



「なんでお前らみたいな奴のために
ねーさんが傷つかなあかんねん
ふざけんな、自分のことぐらい、
自分で行動せな変わらんやろが!!
それを過去のトラウマとかのせいにして
何もせえへんのは逃げとるだけと
ちゃうんか?!あ゛あ゛?!」



悔しいねん僕は


今日改めて思い知った。




あんなに怯えてんのに、

ねーさんはきっとまだ
こいつらの事、
なんとかしてあげたいって

そう思ってんねんから。





/ 192ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp