第2章 小さいころの記憶
オレが小さいころ
まだ兄さんとも修行をやっていた時期だった
あれはたしか・・・
修行のためだといって、オレが兄さんを無理やり連れてきた森だった
「ねー兄さん!オレの修行に成果みせるから!あと、あと一緒に遊ぼう!!!また、今度っていわないでね!!」
「そんなに焦らなくても、今日はとことんお前に付き合うつもりだよ。」
そうはしゃいで少し兄さんを困らせていた記憶がある
オレたちは森について
修行をみてもらっていたときだった
カラスの鳴き声が聞こえてきて、なんで森でこんなに泣いているのか不思議だった。
すると
奥に一つの小屋があり、小屋の前で泣き叫ぶ老婆がいた
「ありがとう。本当にありがとう・・・
貴方のおかげでわたしは安心してあの人の元へ逝けるわ。」
と深くお辞儀をして、その女に必死に伝えている。
「いえ、貴方がその方を愛していたから、相手を思っていたからです。私は何もしていませんから。少しでも安心できたらっておもって・・・」
彼女の顔は笑顔ではなかった・・・
何か闇を抱えているような
オレはあの時、あんまり感じてはいなかったが
きっと兄さんなら感ずいてはいただろう
すると老婆はゆっくりと小屋からさって森の道へと進んでいった。
俺はあまり興味もなかったから
修行をしようと兄さんの方をふりかえったが
兄さんはそこにはいないでもうその家のほうへ歩いていたんだ