第10章 過去の秘密
伊武崎は部屋まで付くと雪乃をベッドに降ろした。
そしてすぐに冷房の温度を最低温に設定
雪乃にはタオルケットをかけ、自分はベッドにあった掛け布団を羽織る。
一般人にしたら絶対悪化するが、今回倒れたのは雪乃である。
伊武崎はこうするのが最善と考え、寒いのを我慢して雪乃が目を覚ますまで近くを離れなかった。
伊武崎
(幸平はどこ行ったんだ・・・?)
部屋に入ってもそこに幸平の姿はなく、数時間たった今でさえ帰っては来ない。
途中吉野が部屋を訪れ、様子を見に来た。
が、寒さに耐えられず伊武崎に「雪乃を頼んだ!」と言って自室へ戻った。
伊武崎は丸井に携帯で事情を話して集まりの不参加を伝え、さらにこのことについては口外するなと強く言いつけた。