第15章 その面影
乾
「はふぅ~。さすが四宮先輩・・・といったところですね。」
堂島
「うむ。レギュムの魔術師たる所以だな。」
四宮のシュー・ファルシを堪能した卒業生らは満足げにつぶやいた。
堂島
「よし・・・幸平!そろそろ君らもサーブを。」
幸平
「うす。」
田所
(いよいよ・・・私たちの料理の審査・・・)
田所は満足げな卒業生をみて不安を抱く。
幸平
「いくか!田所。」
田所
(自分の精一杯の力を出し切った料理・・・それを誰かに評価されることがこんなに・・・こんなに怖いなんて!!なんて言われるんだろう。あうぅ…もしまずいなんて言われたら・・・創真君も手伝ってくれたのに・・・)
幸平
「田所・・・?」
田所の様子に気づいた幸平は無言でただ、田所の背中を軽くたたいた。
それに安心感を覚え、田所は前へ出る。
田所
「どうぞ、召し上がってください・・・!」
そういって卒業生たちの前に置かれた品は・・・
堂島
「む。これは・・・」
乾
「テリーヌ!!四宮先輩が恵ちゃんを不合格にしたメニューです!」
田所
「7種類の野菜を使った・・・に、"虹のテリーヌ"です!」