第13章 存在の証明
雪乃
「と、茶番はこの辺にして・・・僕はもう一度ロビーに戻ってない確認とってくるよ。」
雪乃はその場に立ち、部屋の入口に向かう。
榊
「えぇ、お願いするわ。」
丸井
「え、ちょ、茶番って・・・」
伊武崎
「ストップ、俺も行く。」
雪乃
「いや、ロビーまですぐだから、一人でも大丈夫だが?」
その言葉に伊武崎は盛大なため息をつく
伊武崎
「何言ってんの、自分の部屋に戻るのにも迷子になる方向音痴が。」
その場の皆が納得したような顔をするので、雪乃は少し不機嫌そうに言った。
雪乃
「大丈夫だ!もう迷子になんてならない!」
伊武崎
「いや、なるね。それに・・・」
伊武崎は今の雪乃の姿を見て言葉を詰まらせる。
その姿というのも、
お風呂上がりでまだ乾ききってない長い髪
ひざ丈までの淡い水色のワンピース
そこから伸びる白くてきれいな手足
近づくとかすかに香るシャンプーの匂い
それは高校生徒は思えないほどの色気を放っていた。
極星勢はそれが日常になっていたため、あまり反応しないが、他の生徒がみたらどうなるか・・・
伊武崎はそれを心配していたのだった。
伊武崎
「とりあえず、俺も行くから。」
雪乃
「・・・わかったよ・・・・。」
そして二人は入口に向かい、雪乃はドアを開けた。
と、そこには・・・