🍊レンジ物語番外編・とある夫婦の△関係┏(┏^o^)┓🍊
第1章 研修生・阿部さん、美八学校に現れる
研修初日。
学校の廊下で
太陽の光を浴びながら噛み締めるように
歩いている一人の男がいた。
私の名は阿部。
今日からこの美八学校という場所で研修をすることになったものだ。
なに?私の年齢を知りたい?
年齢は…不詳だ。
私の年を聞いたって誰も得はしないだろう?
まぁ、そうまで言うのなら
君たちの想像におまかせするよ。
とにかく今私はこの学校の
職員室への道を歩いているわけだが…。
そう自分の心の中で語りながら
私はは廊下を無表情で歩いていたんだ。
そんな時
「ゆ~い、のぶきぃ~」
お弁当忘れたわよおぉ~
と言うしゃがれた声が外から聞こえてきた。
「(ん……?)」
外から聞こえてきたのは
彼の好きな男の声ではなく、
おば…ごほん、
少しお年を召した御婦人の声だったので
軽く聞き流していたのだったのだが…
がんっ、だんっ、どさ
「変なもん入れんじゃねぇ!クソババア!」
「トカゲの丸焼きって何の嫌がらせだっ!」
そんな少年と少女の叫ぶ声と
何かが連続で当たる音と
重たい物が勢いよくおちた音がした。
ん?…男?
そう思った時には
私は無意識に体を窓に仰け反らせていた。
そして、例の声のした方向を探した。