第13章 非番の過ごし方:定食屋
『美味しそう‼︎オバちゃん、俺にも同じやつ‼︎』
「お?わかってんじゃねーか」
「⁉︎こんなもん食ったら腹壊すぞ⁉︎」
『犬のエサよりマシだよ』
多串くん本日二度目のクリーンヒットに撃沈
はそんな事気にも止めず、自分の宇治銀時丼を美味しそうに頬張る
甘党なとこは昔から変わってねーんだな
ちゃっかりにご馳走になり、店を出た
多串くんは見回りがあると言って街に消えた
も散歩に行くと言って歩き出そうとしたところ、腕を掴んで引き止めた
は何?という顔で俺の顔を覗く
「その…なんだ、記憶を思い出す手助けはできねぇけど、困ったことがあったらいつでも来て、いいからな⁉︎」
ありがとうと笑顔を見せ、手を振って歩いて行った
の為に関わるまいと思ってはいるが
またに会えて
こうして一緒にいられることが嬉しくて
ついつい関わってしまう
「ダメな兄貴だな、俺は」ーー