第50章 最終節:第十四訓
『総悟っ!』
傷を負った総悟に駆け寄ろうとした時
「動かないでくださいっ!」
『双葉さんっ⁉︎』
双葉さんは総悟に小刀を突き付ける
「私は、……この一年間っ、この人に復讐することだけを考えて生きてきたんだからっ!」
双葉さんは目に涙をいっぱい溜めて、総悟をキッと睨みつける
総悟は傷を負っていて動けない
けど、俺が動いてもそこに辿り着く前に総悟がっ…⁉︎
クソッ、どうすれば…
倉庫内に緊迫した空気が流れる
そこに
「おーおー。こりゃまた派手にやったなぁ、」
間の抜けた男の声によってそれは壊された
「、私が来たからにはもう大丈夫ヨ!」
「さん!無事ですか?って何だコレェェェェェ⁉︎どういうことですか銀さんっ⁉︎これ、まさかさん一人で…?」
「だろうな…はキレたら俺たちの中でも一番強ぇしな、ハハ」
間の抜けた声の主は何かを思い出すように少し引きつった笑いを見せた
『銀にぃ⁉︎それに神楽ちゃん、新八くん⁉︎』
「おいおい、テメェはまた空気も読まねぇでノコノコ現れやがってェ。今はテメェに構ってる暇ねぇんだよ!」
「空気なら読んだぜぇ。今がグッドタイミングだろ?」
そう言って銀にぃは親指を背後に指す
そこに現れたのは
「姉上っ‼︎やめて下さいっ‼︎その人はっ、沖田さんは俺の命の恩人なんですっ‼︎」
双葉さんのおとう…と?
なんか、あんまり似てないような…
「そ、う…ちゃん?宗ちゃんなのっ⁉︎……どうしてっ?死んだはずじゃ……」
やっぱり弟か⁉︎
しかも呼び方までミツバさんと一緒とはな…