第1章 バンド結成
あっという間に一週間が経ち、私はバイトで稼いだお金でマイギターを購入した。
そして今日は詩穂のマイベースにも会える日だ。
朝学校に着くと、詩穂も背中に黒くて長いものを背負っていた。
『私の彼氏、マイケルです。』
そういい、ベースをお腹の方に持ってきてギュッと抱きしめている。
『菜穂は名前ないの?』
『な、名前??』
名前とかつけようともしてなかったし。
『ご、ゴンザレスとか?』
『だっさ!』
詩穂は、そう一言残して無邪気な顔で自分の席へと戻っていった。
咄嗟にゴンザレスとかいったけど、どこのプロレスラーだよってくらいゴリゴリの名前すぎて、自分でも思い出し笑いしちゃう。