第19章 ➕いんせくと
「岩泉さん、入れて」
ポタポタ涙を頬に伝わせて云うと、肩を掴まれベッドに押し倒された。
「ちょっと我慢な」
服を脱いだ岩泉さんの体は細っそりとしながら肉付きは厚く硬そうだ。
そして、股間はもう臨戦態勢だった。
「一さん…ふぁーれ、らもーれ」
覚束ない口で云えば岩泉さんは理解してくれたらしい。
押し倒されたまま足を広げて入り口を指で開いてみせる。
「澤木…」
一度優しく口付けられた。
嗚呼、やっぱり好いな。
――視線をずらせば、岩泉さんの肩越しに不貞腐れて床に伸びている徹さんが見えた。