第12章 【番外編】➕ばーすでぃ【Lv2】
ホットワインで乾杯してケーキを食べる。
クリームの水分を吸ったスポンジはいい塩梅にしっとりして美味しい。
クリームも水分が減って私好みの固さだ。
「澤木はいい嫁になるな」
岩泉さんがしみじみって感じで云う。
「もう半分位は及川燁だけどね」
徹さんが胸を張る。
「そうなのか、澤木?この前、ワインクーラーを飲んでくれたのは遊びだったのか?一夜の過ちなのか?」
岩泉さんの言葉に笑いがもれる。
「そうだよ!あれは燁ちゃんのお戯れなんだから、早く忘れてよね」
徹さんが云うが、私は失笑した。