第9章 まいなすりっぱぁ✂︎【Lv3】

「ちょっと待ちなよ」
ある日、授業終わりに引き止められた。
振り切って行こうとしたけど、腰に腕を回されて抱えられる。

今はあまり使われていない第四号館。
その講堂の入り口の鍵は簡単に開くと学生なら知っている。

そこに連れて行かれた。
カーテンが引かれその隙間からしか明かりの入らない薄暗い室内。

椅子に座らされる。
「君サ、何で最近俺を避けてるわけ？」
てか、その髪ナニ？
寄せられた眉に、涙があふれた。