第1章 ♡Prologue♡
俺は今、教師という仕事に就いている。
よく生徒達に理由を聞かれるが、ほとんど話したことはない......
「ねぇ太輔!太輔は何で先生になろうと思ったの?」
「別に......」
彼女である百合にも、理由は話したことはない。
「超気になるじゃん!」
「......。」
「大丈夫!どんな理由でも笑ったりしないから(笑)」
いや、コイツなら絶対笑うな......
だって......"初恋"がきっかけで、
教師目指そうだなんて......言えねぇし......。
「......どーせ初恋とかが理由だったりすんじゃないの?(笑)」
「っちげぇよ!」
「慌てるところを見ると、初恋と見た!
太輔って顔によく出るもんねぇ(笑)」
『ホント藤ヶ谷君って感情が顔に出るのね(笑)』
「っ白咲先生......」
「へ?白咲先生って?」
「な、何でもねぇよ!」
っなんでこの百合からあの白咲先生が出てくんだ?
「......その白咲先生が初恋なんでしょ(笑)」
「ばっ...ちげぇよ!」
「私と付き合う前は、
教師と生徒の恋愛はありえないなんて事言っときながら......
自分は先生が初恋なんだぁ...へぇ......」
ジト目で言ってくる百合。
「っ......」
「太輔はすぐ顔に出るから分っちゃうよ(笑)
白状するのが、身のためだよ♪」
っ何だかんだで、百合には敵わねぇ......
そういえば白咲先生も、百合と同じ名前だった......
「さっきさ、私のことを白咲先生って言ったけど......
それも何か関係してんの(笑)」
「っ名前が一緒なだけだ!白咲先生はお前みたいじゃなかったからな!」
「......やけくそ。」
「......。」
この際だ、百合には言っとくか......
俺がどんな理由で
教師になろうかって思ったのか.....