第3章 HONEY YELLOW
「…」
時計の針が差すのは8:30。
俺の隣ではが気持ち良さそうに寝息を立てている。
「…」
あれ…。
「これ…」
昨日目覚ましかけなかったっけ?
とりあえず…
「遅刻じゃねえか…」
昨日の夜はと事を成したあとそのまま寝ちまったんだった。
「おい、起きろ遅刻だぞ」
ゆさゆさ揺さぶるとゴロンと寝返りをうって俺の腹に抱きつく。
「あのー…ちゃん?」
ん…と唸って再び抱きつくと小柄なは俺の腕の中にすっぽりと埋まってしまう。
可愛いな…。
愛おしくその髪を撫でると突然ガバッと起き上がる。
「…今何時」
「8:30」
「…ああ…もういいや頭重い…」
そう言うとまた身体を寝せてしまった。
こいつが夜兎の俺より朝が苦手なくらいの低血圧で今まで何回泣かされたか…。
今日こそは起きてもらうぞ。
「おい、起きろ遅刻だっつってんだろこのすっとこどっこい」
「嫌だっつってんだろすっとこどっこい!!!」
ぐっ…。
いや、負けねえぞ今日は!!!
「おい、起きねえと団長が起こしにくるぞ。傘持って」
ボソッと言うとよっぽど嫌なのか寝転んだまま顔を青ざめて笑顔を引きつらせる。
「え、あ、そうだね〜〜うん、…うん!起きよ!」
迷わす身体を起こしテキパキと服を着、洗面所へと向かおうとするが低血圧のためベッドから立とうとしてフラついてしまう。
「おっと」
思わず肩を支えてキスをする。
「ん…俺も起きっか」
その時、今度はからのキス。
「…阿伏兎充電した」
こんな朝なら悪くないかもしれない。