第63章 アカアシ彼女
俺の彼女は可愛い。
女の子にしては身長高めだけど、
俺にはまだ小さいくらいだから
ちょうどいい。
今は部活前の至福の時間。
誰もいない保健室のソファで
彼女の膝枕。
よしよし、と、頭をなでてくれる。
木兎「へいへい!赤葦の彼女!!」
『あぁ、木兎さん!』
木兎「赤葦もらっていっていーい?」
『はい、京治さん、木兎さんがお迎えきましたよ〜』
赤葦「ん、…。」
彼女の腕の中から離れなきゃ。
『頑張ってください…!』
そう、ここから離れたら
部活の時間はみんなのマネージャー。
木兎「はーやーくぅーー。」
赤葦「はいはい。今行きます。じゃ、ありがと。」
ポンポン。
『ふふっ、』ニコッ
…ガラガラ。
木兎「いいよなぁ、赤葦!あおい、彼可愛いしっ、スタイルいいし。なんか、こうっ、ぎゅううううって、したくなるよなっ!!」ニッ
赤葦「しないでくださいね?俺のなんで。」
木兎「うぅ、、。」
赤葦「はぁ。」
木兎さんが彼女のことを可愛いと言い始めたのは
付き合ってからの話ではない。
彼女の入学式の時からだ。
木葉さんや、猿杙さん達が言い出したのは木兎さんが騒ぎ立てたせい。
一時期、彼女がマネージャーしないなら
部活しないとか
意味不明なしょぼくれモードに入られて
どうにか。
と、彼女にお願いして
マネージャーをしてもらった。
そして、入部当日は木兎さんの質問攻め…。
…
「身長なんせんちっ?!」
「たいじゅーは?」
「好きな食べ物は?!」
「好きな色は?!」
「あ!」
「ねーねー!これ、俺のタオルとボトルなっ!」
「梟谷のジャージ絶対似合う!ね!これ、俺の!着てみて!!」
『…っ、、』
あわあわする彼女。
赤葦「木兎さん、彼女困ってるんで。少し落ち着いてください。」
木兎「むぅうっ、、」
木葉「身長なんcm?」
『168です…!』