第41章 コウカイ
社会人になってはや1年が立つ頃。
及川[久しぶりにバレーしにいこう!]
及川とも、花巻とも松川もバラバラになって
たまに連絡を取り合っていたのに
だんだんとお互い仕事に追われて
連絡を取り合わなくなった。
悪い意味ではなくて。
全員がそれぞれ充実した毎日を送っていた。
及川は親の会社に次期後継者として。
花巻は印刷会社の企画開発部へ
松川は大きなホテルで。
俺はごく普通の営業マンを。
松川と花巻は時間が合わなくて
及川と2人で青葉城西高校に行くことになった。
金田一「あ!岩泉サンっ!お久しぶりですっ!!」
岩泉「おー。久しぶりだな。」
国見「…。どーも。なんか、スーツ姿カッコイイですね。」
岩泉「そーか?」
金田一「憧れますっ!!」
溝口「おお、岩泉!1人か?」
岩泉「いや、及川が…」
キャーーーーっ!!!
及川センパーーーイッ!!
かっこいいです!!
スーツ似合いますっー!
岩泉「はぁ…」
国見「相変わらずですね…」
岩泉「金田一ボール貸して。」
金田一「??ウッス?」
岩泉さんはボールを受け取ると入口にツカツカと歩いていく
その後ろをついていく俺達。
女「及川先輩写メとりましょっ!!」
及川「もっちろーん♪いぇいっ☆」
女「私ともとってくださいっ!」
岩泉「…。」
ドッチボール体制でボールを全力で投げる。
全力投球とは、まさにこのこと。
ドカッ!!!
及川「いだっ!!監督にも蹴られたことないのにっ!」
岩泉「お前。約束の時間過ぎてるってどーゆーことだクソ及川。」
及川「あ!岩ちゃん!!ひっさしぶり~っ☆まぁ、まあ、そんなに怒んないでよっ!連れてきたんだからっ!」
岩泉「はっ?連れてきた?誰を?」
及川「ジャーーんっ☆あおいちゃんでーすっ」
『お久しぶり?』
岩泉「!!宮本?!なんで?」
及川「仕事帰りを見つけて拾ってきた!」ドヤっ
岩泉「誘拐じゃねぇか。」
及川「ひどっ!まぁいいじゃんっ?!女子バレーのリベロちゃんいた方が盛り上がるでしょ?」
国見「あおい先輩。おとなっぽくなりましたね。」
『そー?ありがとっ!』ニッ
あおい先輩は青葉城西高校女子バレー部を春の高校バレーで全国へ導いた優秀なリベロだ。