第35章 発情期の赤葦サン
最近発情期。
自分でわかっている。
あおいさんと付き合い始めて半年
やることやってはいる。
だが、それじゃ物足りない。
ただ水を飲んだだけでも
エロいなにかを考えてしまう。
部活をしていれば気は紛れるものの
マネージャーだから、視界に入るし。
なんか。
うざったい。
俺ってこんな性欲あるんだ?
ん?今何してるかって?
昨日からテスト休みで放課後残って勉強。
バレー部はミーティングルームにて
全員で勉強するのが決まり。
時間は部活の時間は最低限すること。
赤点とかありえないし。
それ以降は21時30分までって決まっている。
で。
現在の時刻
21時。
まだ、内容が簡単な1年生は既にもう帰っている。
そして、死んでいる人が約1名。
木兎光太郎サン。
はぁ。
この人なんで進級できたんだろう
と、謎に思うぐらい点数が低い。
そんな、キャプテンに勉強を、教えているのが
あおいさん。
俺の彼女さん。
夏が通り過ぎたとはいえ
まだ半袖半ズボンの時期。
梟谷学園高校と書かれたバレー部のポロシャツ。
木兎「あ"ーーーっ!わっかんねぇ!」
『うるさい。』
木兎「ストレス発散してぇ!!!」
『…。』
木兎「バレーできねぇなら、ヤりてぇ…。」
チラッとあおいの方を見る。
『こっちみんな。』
木兎「み、みてねぇし!!全然みてねぇしっ!!」
赤葦「人の彼女に手ぇだそうとするのやめてもらえますかね。」
木兎「だ、だしてねぇもん…!!」
油断も隙もない。
木兎「なー、あおい。ここ教えてっ、」
『ん?どこ。』
木兎「ここ。」
問題をのぞき込む。
木兎は違う場所をのぞき込む。
木兎「Cか。?」
『ん?』
木兎「いや、Dか?」
『いや、どこから、Cがでてくんのよ、そうそう、ここにDって書いて…』
ふっと、顔を上げると
木兎「げっ。」
そう、木兎光太郎が覗いていたのは問題用紙でも教科書でもなく
あおいの胸。
『…。赤点とれ。』
木兎「いや、違う!!違うんだ!!!!」
『うるさいっ!!』
ポカっ
テキストを丸めて木兎の頭を叩く。
木兎「う〜…ごめんなさい…」