第16章 木兎光太郎
木兎「はーーいっ!今日はここまでっ!!片付けっ!」
今日も1日が終わろうとしている。
4時間の練習もおわり。
夏の終頃…
ベタつく湿度。
髪を結びボトルを洗いにいく。
キュッキュッ…
蛇口をひねって水を出す。
水の水温と音が気持ちいい。
が、そこに…
木兎「ヘイヘイッ!!俺の妹ちゃんっ!!」
後ろから抱きつく木兎光太郎。
抱きつかれる度にドキドキする。
『妹じゃないし~。べたべするから離してね~』
木兎「ちぇーーっ!あ、赤葦~。俺の妹が最近冷たい~っ。反抗期かっ!?」
赤葦「しりませんよ。」
私は光太郎がすき。
なんでも一生懸命でキラキラしてる。
でも、向こうは、そうは思ってないみたいで…
はぁっ。
なんかつかれる。
私ばっかりドキドキして。
そんなことを、考えながら
ボトルを1つ1つ洗う。
木兎「ねーねーっ、今日も一緒に帰ろーーっ!!なっ!いいだろっ?!けってーーーいっ!さっ!俺も手伝うぞーーーっ!!」
『…どーもっ』
まだ返事してませんけど…
…
……
手伝うっていったくせに…
木兎「なーなーっ!!赤葦ィっ!!みて!みてみて!!」
木兎光太郎は、ボトルに水を入れてキャップをして
水遊びをしている…
赤葦「ちょ!濡れるじゃないですかっ!」
木兎「ほれほれーーっ!!はっはっはーー!」
『ちょ、こーた、、、』
バシャッ…!!
木兎「げっ!!!」
赤葦「!!」
『…。』
赤葦「…あの…あおいさん…?大丈夫ですか…?」
見ての通り、木兎さんが俺にかけようとした水を
全てかぶってしまった。
白の練習着から、うっすらすける
下着の色。
!!
じゃなくて!!
髪も、服もびっしょりだ…
あおいさんは、したを向いたまま
なにも喋らない…
『…!!このっ…ばかっ!!!』
木兎「いや、はなせばわかるっ!!!なっ!!妹よっ!!おちつけっ!!」
『…妹、妹って!!!うるっさぁぁあいっ!!』
木兎「ひぃっ!あ、赤葦ぃっ!!妹が、は、反抗期ィっ!!」
赤葦「…いや…。」
『わ、私は!!妹じゃないっ!!』ダッ
……
木兎「ぽかーーーーん」
あおいさんは、走ってどっかにいってしまった。