• テキストサイズ

音符のみつけ方

第10章 エクストラワン


「ってやりとりがあったんだけど、龍也先輩からもなんか言ってやってよー!」

「ふーん・・・黒崎がねぇ」




嶺二に東椰のIDを教えて数日後。どうやら上手い事仲良くなれたみたいだな。
IDは・・・まあ、ギリOKだろ。

だが、昨日黒崎が東椰を口説いたらしい。

その事について嶺二が愚痴りに俺の部屋に押しかけて来た。・・・ったく、せっかく仕事も学校も休みだってのに。




「そりゃ、グレーちゃんに4人で組んでみればって言われて嬉しかったけどさ。ぼくもグレーちゃんとなら是非とも組んでみたいのにっ!」

「(林檎の言ってた通りにモテてんだなアイツ・・・)
・・・あー、取り敢えず落ち着け。っつーかお前は何にイラついてんだ?」

「何って・・・またブロックされちゃったんだよ!」

「ブロックって・・・おま、何回目だよ」

「多分30回目。
・・・れいちゃんそろそろ心折れそう」

「・・・それ、明らかいじられてねーか?」




東椰のやつ・・・明らかに嶺二をブロックして楽しんでるだろ。




「けどまあ、なんつーか黒崎も変わったな」

「うん、ぼくちんもビックリだよ。
グレーちゃんと知り合ってから、なんだか前より活き活きしてるって言うかさ・・・」

「それを言うなら、お前ら4人にも当てはまるだろ。
この前なんて美風があいつの曲聞きながらフレーズ口ずさんでたしよ」

「アイアイが?
言われてみれば確かに・・・。・・・あーあ、一回でいいからグレーちゃんに会ってみたいなあ」

「・・・俺としては、あいつにもっと他人と交流して欲しいんだがな・・・。ったく、なんであんな頑ななんだか・・・」

「有名になりたくない、って言ってたよね・・・。
シャイニーさんも知らないの?」

「トップシークレットだとよ。
・・・まあ、わざわざアイドルコースの授業受けさせてんだから社長も詳しくは知らねーんだろうけど・・・」

「・・・・・・わざわざ受けさせてる?」

「・・・あ」

「って事は、グレーちゃんまさかの作曲家志望!?
あ、でもアイドルコースの授業受けてるって事は・・・・・・えっ、シンガーソングライター!??」




・・・やっべ、やっちまった。
今更訂正しようとしても・・・こうなった嶺二に言い訳効きづらいしな。

・・・・・・まあ、なんとかなるか。
/ 196ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp