第6章 アドミッション
月宮先生にビフォーアフター(強制)されて、陰口撲滅計画は成功に終わった。
ついでに仮パートナーと女子2人からの接され方も変わった。・・・なんて言うか、よく顔を赤らめられる。
うん、私の方が恥ずかしいんだよ。
『・・・あれ、一ノ瀬くんからだ』
夜だった。
土曜日担当の神宮寺くんとの打ち合わせを終わらせて、夕食も食べてにゃんこにミルクパンをあげて後は寝るだけだ。となった時、私の白と灰色のスマホが鳴った。
音からして、LINK。
名前を確認すればそれは一ノ瀬くんからの通話。
♪〜、ピッ
『もしもしー?』
[もしもし、君が心羽ちゃんかにゃ〜?]
ピッ
即行切った。←
いや、だってほら・・・一ノ瀬くんご乱心だよ。
夜だからなのかな、なんであんなにゃーとか言ってんのあの人。
♪〜
・・・またきたぁぁあ!
ちょ。また一ノ瀬くんから電話きたよ。
なんなのもう。
ピッ
『・・・もしもし?』
[もうー、なんで切っちゃうのっ!
言っとくけど、僕トキヤじゃないからねっ?]
『・・・ドチラサマデスカ』
[あれ、本当に僕の事知らないのかにゃー?]
『・・・にゃー、って・・・もしかして一ノ瀬くんのお兄さんの?』
[そ!
僕はHAYATOだにゃー!]
『・・・・・・』
[・・・あれ、心羽ちゃん?]
『本当に、一ノ瀬くんじゃないの?
声が似過ぎてる気がするんだけど』
[ほ、本当だにゃ!]
『ふーん・・・。
で、何かご用で?』
[あのね、前にトキヤに心羽ちゃんが僕の歌を聞きたいって聞いたんだ。
だから、心羽ちゃんに僕の歌を聞かせてあげたいって思ったんだにゃ〜!]
『・・・はい?』
[詳しくは明日、シャイニング事務所に来て欲しいんだにゃ☆]
『・・・え、はい?』
[じゃあ、伝えたからねー?
っと、実はトキヤに内緒でトキヤのスマホ使ってるんだよね・・・そろそろトキヤ戻って来ちゃうから切るね!]
プツッ
『・・・・・・いや、だからテンション高いって・・・』
そのテンションを少しでも一ノ瀬くんに分けてあげたらいいのにと思ったのは別の話。
・・・あ、でもなんかそれじゃ嫌だな。
一ノ瀬くんはあの通常運転がいいね、うん。