第4章 パートナーデイズ
『・・・週休二日制って知ってますか早乙女学園長。
私、過労でバタンキューしますよ』
「ユーならやれると信じていマス」
『無理なものは無理です。
あれですか、早乙女学園長は中途半端な体調で納得のいく曲を作れって言うんですか』
「(●ω●(ヾ)YES」
『はっ倒しますよ』
森の中で私の歌をS・Aクラスのメンバーに披露したその翌日、私は学園長室に来ていた。
目的はもちろん仮パートナーについて。
どうやら一番乗りだったらしく、私は早乙女学園長にココアを貰ってのんびりしていた。・・・ココアばっかりなのには突っ込まない。だって美味しいし。
で、少ししてメンバーがやって来た。
・・・ここまでは良い。
問題は、そこからだ。
聞いて驚け見て驚け。
集まったのは昨日のメンバー全員。
そして私と仮パートナーを組みたいと申請してきたのは、なんと七海さんと渋谷さん以外の男子6人。・・・ぷぎゃあ。
そこで私は早乙女学園長に『原則的にパートナーって2人一組でしたよね』と言ってやった。
そしたら早乙女学園長は私に「これも音楽の神ミューズの導きなのデスYO!」と言ってきやがった。ミューズ誰。
そしてなんと早乙女学園長は「Miss.東椰の仮パートナーは、曜日ごとにchangeシマショ」と爆弾発言。
・・・で、冒頭↑。
『・・・早乙女学園長、仮パートナーの人数は6ですよ。一週間は7日ですよ、7日。
曜日ごとに変わるとしても私の休日1日だけとかアンフェアですよ』
「アンフェアなのは誰か?」
『十中八九私ですからボケないでくれますか。
・・・とにかく、休み時間とか放課後を使ったとしても課題曲仕上げれる訳無いじゃないですか』
「なるほど・・・確かに彼女の言う事も頷けますね」
一ノ瀬くん・・・!
今まで成り行きを見ていた一ノ瀬くんがぽつりと呟く。よかった、常識人居てくれた。
「曜日ごとと言うのは百歩譲って譲歩するとして、レコーディングルームの一室を貸し切ると言うのはどうでしょうか。
昼休みと放課後の時間帯を使えば課題曲も形になると思いますし、彼女のレベルでしたら多少短期間でも作曲出来ると思います」
前言撤回。
一ノ瀬くん通常運転だった。