第5章 帰り
夜七時くらいの暗い道
男子高生と男装女子が一緒に歩いている。
『いやぁ、今日は友達紹介してくれてありがとうな!』
高志君の顔を見てニカッと笑った。
「ううん。構わないよ。新しい学校生活に馴染んでほしいからね」
『高志って本当優しいよな。尊敬するよ』
神山「そうかい?何か..、照れちゃうな」
苦笑いを見せる高志君
『..なぁ、暗くないか』
神山「まぁ、もう七時だからね」
『..ゲッ、まじか。』
私は、暗い道が苦手だ。一人だったら怯えて帰れなかっただろう。高志君が居て良かった。でも..暗い道はやっぱ怖い..
神山「どうしたの?..もしかして」
『!?』
暗い道が無理って事がば、バレた..?
神山「暗い道が怖いのかい?」
『!!な、なわけねぇ、だろ?!こ、こ、こ、怖くねぇよ!』
き、気付かれた..。バレそう..
神山「本当ですか..?じゃあ、一人でも帰れますよね?」
『..え?』
神山「僕、これから学校の忘れ物取りに行かなきゃならないので。..一人で帰ってください」
神山「じゃあ、僕はこれで。」
『』
え?え?!ま、まって。高志君、悪魔?。悪魔だよね?悪魔だ。
『..う、嘘だよね?冗談だよね?』
神山「」
無言で見つめてくる高志君
これって、認めないと帰れないのかな..。
高志君..まさかの、弄りキャラ?
神山「ん?結子ちゃんに戻ったんだね。」
『...暗い道は怖くて一人帰れません』
神山「!..そうかそうか。丁度いいね。実は、取りに戻ろうとしたモノが探してみたらあったんだ。じゃあ、かえろっか」
『そ、そっか..。うん..』
神山「まさか、本当に暗い道が嫌いだなんて結子ちゃん女の子だね。可愛いと思うよ」
神山「まぁ、実は試してたんだけどね」ボソ
『?!?!たっ君の意地悪っ!!』
神山「あれ?聞こえてたんだ。小さい声で言ったのになぁ。耳良いの?」
『あきらかに普通の大きさの声で言ったよね..?それは聞こえるよ..!』
神山「はは、ごめんごめん」
ガサガサ
『ひっ!!』
私は怖かったのか高志君の腕を抱いてしまった。
い、いやぁぁぁぁ...、もう生きていけない..
神山「!?!//」
『ご、ごめんなさい..!!』
すぐに、腕を離した
神山「だ、大丈夫。大丈夫だよ」