第66章 星に願いを 前編
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満足に眠れない日が続いて、数日が過ぎた。
ニュースによれば、今日は2月5日。
秀星くんからは、依然何の連絡もない。ついでに、管財課からの自宅待機命令も、全く解除されていない。何をするということもなく、何も手に付かないまま、時間だけが流れ去り、また夜を迎えた。こうしている間にも、秀星くんが危険にさらされているかもしれないのに。
『健康な市民』であるらしい私は、秀星くんを盾にして、こうして何もせずにいる。
そんな自分が、心から呪わしかった。
不安と自己嫌悪に苛まれながら、ベッドに身を投げる。結局、不安と自己嫌悪を感じたところで、自分はベッドで寝るだけなのだ。そんな自分にも腹が立つ。しかし、何日も満足に眠れない日が続いていた私の体は限界だったのだろう。そのまま、うとうとと眠りについた。