第61章 暗転 前編
「すげー……。ん?なんかコレ、透けてる?ワオ!なかなかセクシーでカワイイじゃん!悠里ちゃんがこんなの着てるのって、もしかしてかなりレア?」
興奮気味な秀星くんを見て、私だって悪い気はしない。
「ねーねー。隠してないで、その……、もっと見せてよ?」
甘えるように言う秀星くんに、私は秀星くんの方を向き直った。ただ、恥ずかしいから、胸の辺りだけ、隠しながらだけど。
「かっわいー……。もしかして、俺に見せようとか、思ってくれた、の……?」
秀星くんは、私の胸の辺りをまじまじと見つめながら、尋ねてきた。何というか、分かり易い……。
「え、う、うん。まぁ……。お、男の子って、こういうの、好きなのかなー……って……ひゃあっ!?」
秀星くんは、勢いよく私を抱きしめた。なんか、下着がツルツルした生地だから、それがいつもと違って変な感じ。秀星くんが、私の腰の辺りに手を回しているけれど、それだって、いつもと違う感触に感じてしまうから、変な感じ。でも、嫌じゃない。むしろ、なんていうか、こう……えっちな気分になるっていうか……。
「ね、もっと、触っていい……?」
秀星くんの蠱惑的な声に、私は抗う術もなく首を縦に振った。