第43章 メイド・イン・ラブ Ⅱ
私は今日も、秀星くんのお部屋にお邪魔。久し振りに、オフの日が合ったから、今日は1日、秀星くんと過ごせる。それだけで、私はウキウキしている。
前回は、秀星くんと初めて、その……、「本番」をして……。秀星くんと私は、抱き合いながら寝て……。朝起きても、大好きな秀星くんの顔がすぐ近くにあって……。本当に、涙が出た。今思い出すだけでも、目頭が熱くなってくる。私は、幸せ。本当に、幸せ。
幸せな感触を思い出しながら、呼び鈴を鳴らす。
「お邪魔します、秀星くん。」
「悠里ちゃん、いらっしゃい!」
眩しいぐらいの笑顔に迎えられて、秀星くんのお部屋に入る。
いつもと変わらない、秀星くんの部屋。もしかしたら、秀星くんは、また私に触れてくれるかもしれない。そんな期待まで、自然と湧き上がってくる。前回の私なら、こんなことを考える私自身に嫌悪していたかもしれないけど、今は違う。秀星くんに、きちんと自分の気持ちを伝えて、秀星くんもそれを受け入れてくれた。その事実があるからこそ、そんな、ともすれば浅ましい私自身も、ほんの少しだけど受け入れていられる。
「朝ご飯は、食べてきた?」
秀星くんは、私の頭を優しく撫でながら、問い掛けてくれる。この手が、大好き。
「うん。家で済ませたよ。秀星くんは?」
「俺、実はさっきまで寝てて……。まだなんだよね。」
もしかして、昨日は出動要請でもあったのだろうか。疲れているのに、私が来たから――――?だとしたら、申し訳ない。
「あ、ごめんね。私、秀星くんの生活リズム崩しちゃってるよね?私のせいで、秀星くん、睡眠不足?それなら、私には気にせず、寝てね?それに、朝ご飯も、ちゃんと食べた方が……。」
「ううん。そんなことねーよ?悠里ちゃんは気にしなくて……あ、でも、疲れてんのは本当かな~……?」
「やっぱり!髪もセットしてないし……。やっぱり、疲れてるんだよね。私、帰ったほうが良い?」
本当は絶対帰りたくないけど、秀星くんの負担になるわけにもいかない。明日も、秀星くんはお仕事だ。