第41章 溺れる夜
本当は、相当恥ずかしいけど、もういい。今、こうして秀星くんと体温を共有できていること、それでいい。少し遠回りしてしまった感はあるけれど、その道のりでよかった気もしてくるから、不思議。今、こうして秀星くんを近くに感じられていることが、何よりも、嬉しいんだ。
「ん……、随分、夜更かしさせちゃったね。もう寝よっか。悠里ちゃん。」
「ううん……、おやすみなさい、秀星くん。幸せ……。」
私の名前を呼ぶ、優しい声。その声に誘われるようにして、そっと瞼を閉じた。
もし、願いが叶うのなら、こんな幸せな時間が、ずっと続きますように―――――。