第15章 和解
横渋村丸錦大「ありがとうございました~」
カランカラン
渋「あ゛~疲れた」
横「でも、今日はいつもより少な目やなかった??」
錦「確かに…」
村「今日の売り上げは??」
大「ランチは今日も完売やで」
丸「ケーキ、残ってる…」
横渋村錦大「……」
丸「横山くん、今日お客さんに言われたんやろ??どうせ、今日中にどうにかせなあかんから食べてみようや」
横「おん…」
カチャカチャ…
大「…ちゃんのスイーツって、甘い物が苦手な俺でも食べれたけど、これはちょっとムリかも」
錦「確かにおいしいけど…何か違うやんな」
丸「これ、駅前のホテルで出してるケーキと一緒やで」
渋「でも、風月ちゃんはそこで働いてるから同じ味でもおかしないやろ??」
丸「本人が作ってればね」
村「丸、どういうことや??」
丸「駅前のホテルってスイーツバイキングしてんねん。何回か行ったことあんねんけど、風月ちゃんって毎回ホールに立っててん」
村「パティシエやったらおかしないやろ」
丸「ホールの人たちと同じ制服着てても??」
錦「助っ人とかやなくて??」
丸「オープンキッチンやから中の様子見れんねんで。わざわざ目の前で何かするにしても、ホールの人たちと同じ制服はおかしいやろ」
大「やったら、風月ちゃんが嘘ついてるってこと??」
丸「パティシエっていうのは嘘ちゃうよ。ただ…」
カランカラン
渋「ヤス??」
安「……」
丸「やっさん、お帰り。どうやった??」
安「…(無言で首を横に振る)」
丸「…そっか…。今、みんなでケーキ食べてるんやけど、やっさんも食べる??」
安「……花鳥の作ったケーキなんかいらん」
丸「そっか…」
ガチャンットントン…
村「…あいつ、大丈夫なんか??」
丸「ずっと探してたんちゃいますかね??」
渋「ヤスに悪いことしたな」
大「やっぱり、明日俺も探しに行ってええ??」
横「あかん。おーくらおらんくなったら、キッチンが回らんくなる」
大「でも、ヤスばっかりにあんな顔させたないし…」
横「明日はヤスが店番で俺が休みやから、俺が探しに行って来るわ」
錦「目星はついてるん??」
横「イヤ。…後でヤスと少し話しするわ」