第3章 3人の思い
ガチャッ カランカランッ
渋「ヤッバいなぁ…」
横「年季入ってんなぁ」
村「これ、大変やで…」
渋「俺ムリ‼とりあえず、窓開けてきて」
バシッ
村「お前も行けや‼」
渋「あかんあかん‼こんな中入ったら自殺行為やん‼」
横「なら、俺が行ってくるわ」
トントントン…
村「すばる、この建物の間取りは??」
渋「知らん」
村「知らん!?!?」
渋「おん。譲ってもらったけどこんな状態やったから、中入ってないねん」
村「お前なぁ…」
渋「やから、お前らに合わせて来たんやんけ」
村「…さいですか…」
トントントン…
横「全部窓開けてきたで」
渋「部屋、いくつあった??」
横「は??」
村「すばる、この家の間取り知らんねんて」
横「…そんなことや思たわ…。5LDKってとこやな。1階は喫茶店。2階に広いリビングダイニングと洗面所や風呂、トイレとかの水回りがあって、3階に5部屋、あと屋上にも出れるようになってたわ」
村「5部屋??そんなにあったんか??」
横「おん」
渋「…いずれ、誰かと住もうとしてたんか??」
村「とりあえず、なにから始めたらええ??」
横「掃除。でも、上の階はそんなに酷くなかったで」
村「問題は1階かぁ…」
横「まずは、自分達の生活空間確保せなあかんな」
渋「…今日から、ここが俺たちの居場所…」
村「すばる??」
渋「…俺な、誰もがくつろげるようなそんな喫茶店にしたいねん」
横村「……」
渋「絶対、これからお前には苦労かけることになるで」
村「そんなん、百も承知」
横「分かった上で来てるんやん」
渋「ええんか??」
横「今更、後戻りでけへんで」
村「すばる、頑張ろうな」
渋「おん‼」
横「じゃぁ、始めますか‼」