第23章 目覚め
ドロロ「ならば…
ならば、今取り戻して下され」
恵土「!何言ってんだよ!
その時の私を許せるはずがないだろ!!」
ドロロ「問答無用!!!!(くわっ!」
恵土「ビクッ!!)!?」
ドロロ「…恵土殿…
先程、拙者へ言った言葉を言って下され」
恵土「え?…!」
その直後、何かに気付いたかのように顔をあげ
ドロロの顔を見つめた
ドロロ「…さよう。
「私は、ドロロを否定なんかさせない。
これ以上、自分を許さないっていうんなら…
これからも、ずっと自分を責め続けて
失格だなんてほざくんなら…
私は…お前を、殴り飛ばしてでも止めるぞ!!」
その言葉、そっくりそのまま
恵土殿へ、お返しするでござる」
恵土「…何で…」
ドロロ「恵土殿…
恵土殿は、いつも自身を否定し続けてきた…
その苦しみを与えたという事実に…
その苦しみが解る故に、責任をより重く感じ
より、強く自身を責めてばかりでござったな…
しかし…
拙者は、そんな姿を見ていて嬉しくも何ともござらん!
逆に苦しく、辛く…
見ていて、痛みも感じるほどでござる…
恵土殿は…
それがよくわかるからこそ、止めようとしてくれた…
ならば、恵土殿を止めるのは拙者の役目…
逆に自身を苦しめ続け、哀しみの奥底深くまで沈み込み続けている…
それを見ているだけというのは…
あまりに、酷ではござらんか?」
恵土「…でも…
でもっ…(涙目)
私には、そうする以外…
方法なんて…(俯く」
ぽんっ(その頭に手を置く)
恵土「!」顔を上げる
ドロロ「今は、過去とは違うでござるよ^^」
恵土「!」目を見開く
ドロロ「…拙者が、隣にいる…
冬樹殿や、夏美殿…桃華殿に小雪殿、サブロー殿
秋殿に…モア殿、隊長殿、ギロロ殿、タママ殿、クルル殿…
その当時、一人しか
その痛みの理解者はいなかった…
寄り添い、止めようとしてくれる人さえ
傍にはいなかった……
しかし、今は…
沢山の人が、恵土殿を支えようとしてくれている…
だから…
そのように、自身を責めないで下され」
そう言いながら、ドロロは笑みを浮かべる
それは…とても痛々しく、辛そうに見えた
と同時に、その恵土への想いが
とても深いのだと、感じさせられた…