第23章 目覚め
小雪「…」
それに対し、苦しそうな表情を浮かべる小雪…
いつの間にか、ドロロは泣くのをやめていた…
それほど、ショックだったのかもしれない…
クルル「それだけじゃねぇぜ?」
小雪「え?」
ドロロ「クルル殿?」
どこからともなく現れた…
クルル「…あいつ、キアラだっけか?
そいつに、なぜ甘えさせていたのかっつぅ話だがよぉ…
思わず、過去の自分を照らし合わせちまったんだろうな」
小雪「過去の?」
ドロロ「それは一体」
クルル「…よぉ~く思い出してみな?
恵土は…
両親に、愛情を求めるように甘えれてはいた…
だが…友達や、そういったのがいないまま…
ずっと、一人きりで抱え込み続けてきた…
人に対して、したいことがあったとしても
あいつの場合、負担や迷惑をかけたくないって
もともとが、無理やり押さえ込む方だったからな。
だからだろうな…
ありのままに、ぶつけてもいいんだってことが…
本当に、何よりも嬉しいことなんだってことをよ。
だから…
あいつに、好きなだけ甘えさせてやりてぇんだろうな。
あの時、甘えられなかった分
あの時、伝えきれなかった分だけでも…
それをぶつけることで、幸せを感じて欲しいんだろ。
そして、幸せを感じているのが
その愛情ゆえの行為から、すぐに感じ取っちまう…
それと同時に、それを…
あいつは、何よりも心から望んでやがる……
その幸せが、自分にとって幸せだと感じ入るぐれぇによ…
だから…
甘えたいなら甘えさせたい。
泣きたいなら泣きついたっていい。
好きなように、行動させてやりてぇんだと思うぜ?
恵土が…
今まで押さえ込んで、耐えてきた…
それに伴う苦しみを味合わさせず
逆に、幸せを感じ入れるようにってよ。
けなげな話だよなぁ。
まあ、それに嫉妬しちまうのも解るがよぉ…
(ドロロに歩み寄る)
それで、夫失格ってのは言い過ぎじゃね?(ずいっ」
ドロロ「え」
クルル「第一、恵土は
お前を、夫として…
異性として、誰よりも想ってるんだからよ」
そう言いながら
恵土内での、各々の評価表を見せた…