第15章 帰途
日本では…
小雪「ドロロ…」
水車小屋で一人、ドロロのいたはずの場所を見つめる小雪…
桃華「タマちゃん…」
家の中、タママがいつもいたはずの場所を見つめる桃華…
各々、寂しい思いをこらえていた…
ケロン星では…
ケロロ「こんの、ばかちんがぁ~!!!」
ばきぃ!!
ドロロ「何を…!」
ケロロ「拳握り震える)
ドロロ兵長!命を何だと思っているでありますか!?
両方共に帰って来なかったら、喜べるものも喜べないであります!!
笑ってまた会うために、生きて帰るんでありますよ!!」
ドロロ「…隊長殿…(涙目」
「…(ここまで、心を動かされるか…」
そんなケロロ小隊を見て、そう思う上官…
その前に、歩み寄って立ったのはクルルだった…
「何だ?クルル曹長」
クルル「くっくっくぅ~。
悪いけどよぉ…
ペコポンから手を引くのは、どう考えても分が悪いぜぇ?」
「なんだと?」
クルル「恵土って奴…
この世界が創造された際の
始祖のエネルギー=神の力をもってやがる。
それはさっきも言った通り、解明もされていないし
ダークネスドラゴンを倒す以上の力を秘めてやがる。
それを、誰かに横取りされたらどうする?
あっという間に、その力をモノにした奴らが
好き勝手し放題に攻めまくりになるぜぇ?」
「おのれ…おどすつもりか?」
クルル「くぅ~っくっくっくっ!
なぁに、ただの可能性の話だ。
恵土は、俺たちに心を開いちゃいるが
他のには、そんなにじゃねぇ。
それをどう利用するかは、あんた次第だぜぇ?」
「…ちっ。
…つまり、誰かにとられて利用されるよりかは
こちらがとって、利用するか…
確かに、そちらの方が理がある。
侵略者としてなら、無理だ。
だが…あいつを簡単に取られれば困る」
ドロロ「では…」
「勝手に殺されて消えられるのも困るしな…
ふう。仕方ない(溜息」
そう背もたれに背を預けながら
上官は、次の瞬間に言い放った…